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よるの部屋2
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いつのまにか 窓ガラスに 長い亀裂がはしってた 心なしか、拡大中…
ポエマーな夜 / comments(0) / trackbacks(0) / meke /
よるの部屋
200712102332000.jpg
部屋左辺の現状…

棚のように見えますが本の詰まった段ボールに布をかぶせてあるだけです(-.-)ノ
そしてその上に古本屋でつまみ買いした文庫本、ハンパな巻数のマンガ本、お香、ろうそく、各種パンフレット、 靴の箱に詰まったMDなどなど…ハイ無造作〜(/--)/


向こう側のカラーボックスはジョジョ棚。文庫版全巻&ストーンオーシャン全巻、SBR既刊分、3部ノベライズ版、乙一ノベライズ版、『ゴージャス★アイリン』&『死刑執行中脱獄進行中』、ジャンプリミックス版『ビーティーVSバオー』、ダ・ウ゛ィンチ今月号、ユリイカ増刊号、そして今日みっけたクイックジャパン(銀杏BOYZ特集も嬉しい)荒木特集。

…ヘイッ!!これみんなここ三ヶ月で揃えちまっただとォオオ〜!!!
ど〜りで毎月かつかつなわけやわ〜(;´д`)


コンポの上には危ういバランスのCDタワ〜流れるはビョークぅ〜♪♪
ポエマーな夜 / comments(0) / trackbacks(0) / meke /
ひさしぶりにあくむ
紙袋に5匹ほど、『乾燥した犬猫の屍骸』がはいってるんだけど、それをこっそり捨てるために四苦八苦する悪夢をみた・・・うぎょうん(;;)


しかも屍骸って設定なのに『ちょっと生きてる』ってことにもなってて、罪悪感ニ乗。

ゴミ捨て場に捨てようとするも、それを包んでいる雑誌や何やの切れ端から足がつくのを恐れ、どっか遠くの田畑に不法投棄しようと思うんだけどそこまで最低にもなれず、どうしたらいいのかわからないので困り果てて紙袋を見ていると・・・



ミ、ミヤアア・・・・ァ・・・



ふ、袋の中から『鳴き声』が・・・!!!!!ギャース!!!!恐いっ!!!


実はこの夢、ちょっと前に似たようなのみてて、どうやら続きモノっぽい(続くなよ・・・)


この前は、やはり『乾燥した子猫の屍骸』をあろうことかセロハンテープで小さくぐるぐる巻きにして捨てようとするんだけど捨てられず、泣きそうになってると、テープの隙間から鳴き声がして「まだ生きてる!」っと心底びびり、どうしようどうしようでも捨てなきゃバレる(誰に何を)・・・とぐるぐる苦しい悪夢であった・・・


――ためしに夢占いのサイトでみてみると↓


傷ついた犬や老犬は悪い知らせ。
あなたの大好きな人の健康状態を暗示している場合もあります。
猫はやっかいごとのシンボルです。
金銭的な損失やトラブル。恋人の浮気を暗示することもあります。
猫が怪我をしていたり汚れているのは要注意です。



うげえ・・・逆夢も何もあったもんじゃない超悪夢じゃない・・・しかも私結構夢占当たるんだよ・・・どうしたもんだか(><;)


いっこだけ救いなのは↓


何かを捨てているのは、現在の課題が夢主の取り越し苦労であることをあらわしています。転じて、負担や心配事の解消をあらわすことがあります。
シンプルに物事を考えていけば、現状の活路を見出せます。



シンプル・・・シンプルにね・・・!!!
ポエマーな夜 / comments(0) / trackbacks(0) / meke /
芸術の秋だしあっちこっち巡りしたいんだが
そんなに余裕はないので(送別会やら何やらの付き合い飲みってヤツが財布を圧迫祭りよォォ・・・)厳選せざるを得ないのが悲しいこの頃。
こないだは知り合いから赤坂のJAZZイベントチケットをタダでもらえるチャンスだったんですが、営業会議のため泣く泣く見送り・・・泣き顔

先々週末はるちみを強引に誘い込み、台風最接近の三浦海岸で白装束で踊ってきました。
映画のエキストラ募集に惹かれて参加してみたのですが、なかなかスリリングな体験でした。
リアルタイムレポはるちみんちの記事をご覧下さい。↓

http://ruchiruchi.jugem.jp/

後日談として、あまりの風雨にさらされた右耳に水が入ったまま抜けなかったらしくずっとぼわぼわしてたんですが、翌日ふと耳掃除をしてみると。。。

私の耳掃除人生でもトップクラスの衝撃成果がっ!!

綿棒3本使ってようやく終了。
こんな達成感は高校卒業式間際、廊下の片隅でみんなで輪になって掃除したクラスメイトの○○○の耳以来です(あれは上回れない)!!!
左耳は何もなかったのに右だけ未開の秘境状態だった・・・最高だった。




さてさて、メモがわりに興味のあるイベントを羅列しとこう。


*『ムンク展』/上野国立西洋美術館

何といっても『マドンナ』でございます↓


悪の華 (新潮文庫)
悪の華 (新潮文庫)
堀口 大学,ボードレール


大学ん時何度読み返したことか。
詩集に付箋はって暗誦しようとしたのは宮沢賢治と与謝野晶子と寺山修二以来です。
堀口大学の訳がまた素晴らしすぎ。

表紙のこのムンクの絵を何としてもみたかった。
そしたら5つあるというバージョンのひとつが2004年に盗難
その後無事戻ったとききは心底ほっとしたものです。

あーみたい、絶対みたい。
でもこないだ平日に行ったのに恐ろしいほどの長蛇の列で断念・・・(T-T)
『ダリ回顧展』もだったけど・・・何とかならんのかなあ、あの有名作品への超過密状態・・・入場時間を区切るとか人数制限するとか(ダメかなやっぱ)。


*たけしの誰でもピカソ/テレビ東京11/9(金) 22:00〜22:54
「小学生からわかるクラシックバレエ入門 男性バレエ特集!講師は熊川哲也」

視聴はフリーーーーー!!!!(−v−)


*森美術館『六本木クロッシング2007未来への脈動』展

現代美術家32人をドーンと紹介してくれるらしい。
森タワー52Fの展望台から見れる『六本木高校プロジェクト 池水慶一「猫はどこへいった?』も面白そうだ!!


*テプコ浅草館『時空の街 カタチは呼応する』

東京藝術大学創立120周年記念事業「上野タウンアートミュージアム」の一環。
彫刻科の研究助手、大学院学生11名による、それぞれの彫刻観を「街」という視点から作品にする展示。
というか、このタウンアートが熱い!!その他にも、

*岡倉天心作オペラ『白狐』上演j

*『伝統と現代 −墨、モノクロームの世界− 』


台東区近くなったしどんどん繰り出そう。


*「WARE HOUSE」 消えゆく港の倉庫 ヨコハマ・ヨコスカ/コダックフォトサロン

入場無料vv


*『チャップリンの日本/チャップリン秘書・高野虎市遺品展』/国立近代美術館フィルムセンター


チャップリンの秘書は日本人だったらしいです!へええ。
これを機にきちんと作品みたいです。


*『少年倶楽部』から『りぼん』まで ふろくのミリョク☆展/弥生美術館

先週のWJがふろく付きだったのでびびった。
そういやジャンプSQも創刊したなー月刊ジャンプ廃刊後かなり気合いれてた創刊宣伝。
来月号読み切りの荒木飛呂彦の『岸辺露伴は動かない〜六壁坂〜』は絶対買い!!
ちなみにこの企画展、竹久夢二美術館と併用で入場できるらしいvv


*『SPACE FOR YOUR FUTURE−アートとデザインの遺伝子を組み替える』/東京都現代美術館

13ヶ国34アーティストの作品をドーンと紹介。
「単なる物理的な空間ではなく、自分とその外部を入れ子状に含んだひとつの環境としてのスペース」への関わりを様々な表現方法で体現。それは「DNAのプログラミングに似ている」、らしい(HPによると)。
なんかよくわからんが現代美術館の展示はいつも興奮して頭がボカンとなるので期待大。


*特集展示『探偵小説 復興!』/世田谷文学館

HPみたら常設展が非常に面白そう。


*『地下展 UNDERGROUND―空想と科学がもたらす闇の冒険』/日本科学未来館

深夜番組とか写真集の影響で最近「地下」がブームみたいですね。
秘密基地みたいでワクワクしますvv
開催中に実際に日比谷共同溝やかちどき橋への地下ツアーが行われるらしいんですが、残念なことに募集は締め切られてました。。


*『驚異の部屋 -The Chambers of Curiosities-』/東京大学総合研究博物館小石川分館

2003年にやってた「MICROCOSMOGRAPHIA―マーク・ダイオンの『驚異の部屋』」展がさらにパワーアップしたらしい!これは楽しみ!!
東京大学に明治時代より長〜くコツコツ集められてきた学術標本廃棄物を大航海時代の西欧貴族・学者らが競ってつくったという珍品陳列室「驚異の部屋(Wunderkammer)」として再構成しようという試み。
これ、本当〜に面白かったんです!!
世界の広さとか無限、際限のなさ・・・を実感するといいますか。
以下HPより抜粋した中身の羅列。


「国内有数の自然史標本コレクションへ加えて、お雇い外国人教師E.モースの直弟子らの動物標本コレクション、医科大学初代学長三宅秀の学術標本コレクション、工部省工学寮ゆかりの工学模型・機器のコレクション、そのほか本学の教育研究を担ってきた博士らの肖像のコレクション、本学の教育研究の現場を支えてきた標本・図画・模型・機器・什器のコレクション」


ムダ(と一見思われるような)様々なコレクションの圧倒的パワー!!!
この名も無き無数の「もの」に「驚異」を感じ、収集し、体系化し、「知」を構築しようとする人間の原動力は凄い・・・まさに人間賛歌な展示ではなかろうかvv

大学の博物館学の授業で京都大学付属博物館の倉庫を見学させてもらったことがあるが、あの時も鳥肌が立つほど感動した。
そこらへんに化石や枯れ果てた植物採集コレクションが転がってる・・・未整理で!!!!

あとこないだ島に帰ったとき、市立図書館で古い版の乱歩の少年探偵シリーズが読みたくて探したけどなくって、聞いたら既に倉庫行きだというので司書の方に頼んで入らせてもらった。
そこはあまり貸し出しされない全集とか希少本の他、新しい本に代わって表に出られなくなった本たちのいわば長期休養所。
児童書はどれもすごく「かつて読まれこんだ」輝きみたいなのが残ってて、でも今は暗い室温管理された部屋でしーんと並んでるだけで・・・なんか泣けてきたよ。。(><)
「私が読んでやるからさー!!」っと沢山借りて一気読みしたっけ。


なんか昔から、人知れずひっそりある宝物のつまった薄暗い小部屋みたいな空間がスキっぽい。錬金術師の部屋みたいな(見た事ないけど)。
K氏の実家とかもそんな感じだったな〜
今の部屋もそんな感じにしたいんだけどどうせすぐ引越しちゃうからガマンしてる。

もっとみたい舞台とか映画とかコンサートとかあるけど、とりあえずこのへんで。


ポエマーな夜 / comments(0) / trackbacks(1) / meke /
こんな夢をみた。
たいへん鎖骨の美しいゲイの方とさわさわしてしまった。


相手は誰だかさっぱりわからない。

大体、顔がわからない。

お布団の中でうとうとしていたら、素っ裸の彼が潜り込んできたのだ。

眠たくて眠たくてよくわからないのだが、何故だかゲイという設定らしい。

やけにひんやりした身体が逆にリアルだった。


「おっかしーなー 私一応男の子にはみえないはずなんだけど…」


と呟くと、相手も


「そうなんだよね…なんでだろう」


と呟く始末。

懐かしの「なんでだろう〜♪」が頭の中(?)に一瞬流れる。


彼はすべすべと滑らかな肌をしている。

触れると脚の筋まで綺麗に伸びた骨と筋肉の感触がする。

かといって痩せぎすではなく(一番苦手なのだ〜)、

背は高いというのでも低いというのでもない。

すべすべ柔らかさんな身体が大好きな私としてはちょっと意外な感触だ。

そしてこの彼、ものすごく鎖骨がキレイ、という設定らしい。


(キレイに越したことはないけど、私別に鎖骨フェチじゃないと思うんだけどな〜)


…っと、また頭の中でひとり突っ込んでみる。

k氏じゃない男の子と「こんな感じ」になりかけると(なりかけるなってか汗

どうにも別人格にチェンジせざるを得ないmekeなのですが…

何だかこの人、初めて会った気がしない。

かといって、見覚え触り覚えがするわけでもない。

だが動きは止まることなく、互いに躊躇するでもなく、ただ「なんでだろ〜」と呟きながら、

そういえば鎖骨がキレイなんだよな、と腹部からそちらへ移動しようとした。



そこで目が覚めた。



・・・

・・・

なんだったんでしょう、今の夢は。

しかも…なんか、幸せ〜な気分の私は一体…たらーっ

昨日まで大雨だったのが嘘みたいないいお天気です。

カーテンの隙間から差し込む陽の光がとっても穏やか。


うーん。。おっかし〜なあ…ほんと変。

実は、夢の中でk氏とetc…ってことほとんどないんですよね。

しかし誰だろうあの人…これから会う人だったりして(^^;)

それにしても、忙しい割にはエロパワーちっとも衰えないな〜自分、

とちょっぴり関心(?)してしまった寝起きでありしました…ハハ。。


今日も朝までバイトでございます。

とりあえず学校に顔出してきますね〜GO!

ポエマーな夜 / comments(0) / trackbacks(0) / meke /
みみず腫れ
寒いせいなだけじゃなく さびしいのであります


つい昨日までのあったかさが いまここにないのが 


大層不思議で、それでつい、声をききたくなるのであります


ところが。


軽く笑える穏やかなこころは今何処


この夜は焦りや不安でいっぱいだったりするので


つい昨日までぴったりこだったはずの心模様はゆらゆら揺らぎ


ついに声はふっと消えてしまうのでありました。


暗いままの液晶画面に 胸が痛むのは久しぶりの夜なのでした。




甘ったれなのはわかっているのです


つよいこのフリをするのは寒気がするのです


そのくせ素直に甘ったれられないのと


甘ったれた自分が気に入らないのとで


大切な時間をふいにしてしまった今、このせつなさだけが 


みみず腫れの痛みで 心臓を刺激するのです




ああ、だけど――

大好きなのはわかっているのだ

愛されてるのもわかっているのだ

わかっているから涙は出ないのだ

理不尽にさびしくてやっぱり声がききたいだけなのだ



久々にぽっかり空いた、つめたい夜に

みみず腫れをただ掻きむしっているのだ
ポエマーな夜 / comments(0) / trackbacks(0) / meke /
三年、もうすぐ四年が過ぎるのだ。

記憶はどんどん消えてゆく

(かすんで大げさに膨らみあがったりもする)

記憶はもう悲しいことに

記憶というウソでしかない


わたしたちは ウソに必死になってすがりつく 忘れん坊だ


想いも記憶からやってくる

だから想いも悲しいことに

想いというウソでしかない


わたしたちは ウソに虐げられ、また拾い上げられるのだ


ポエマーな夜 / comments(0) / trackbacks(0) / meke /
墓場さんぽ

丘の上の窓を開けると、

いちめんの青空、手のひらほどの海の欠片、

そして町を見下ろす 墓場があった



夕方になると わたしは草履をはき

ポケットに110円つっこんで 墓場さんぽに出た

時折犬がやかましく鳴き

途切れ途切れのサンシンの音もしたのだが

波の音はここまでは届かず

町の音もここまでは届かず



夕闇に溶けてゆく 墓の影を数えながら

わたしは自販機で つめたいお茶を買い

さすがに肌寒くなってきた

この季節にはもう合わないな、と

丘の端から 町を見下ろし 一口すする



墓場の影には

時折こいびとたちの影が混じり

見知らぬ男の影が混じり

さんぽなかまの 少女の影が混じり

どこからやってきたのか 

草の上をさざめく 風の影も混じった

そして

誰もいないはずなのに

それは確かにそこにいたのだ



わたしは丘の端にたちすくみ

缶の底に その影が紛れ込んではいないかと

のぞきこむのだが

そこには 不審そうな 丸い目玉しか映りこまない



ああ、それは たぶん

あの先にある 手のひらほどの海の欠片

きらきらひかる 今日最後の 空と海との境目

その先につづく あなたへとつづく 

永遠の水平線から やってくる



予兆は そんな瞬間につかまえる

あなたをひとめみた瞬間 

わたしはあの夕方を思い出す



ポエマーな夜 / comments(0) / trackbacks(0) / meke /
夢の通い路
青いふうせんどこへゆく

川崎の狭い空の下

誰も見向きもしないのに。



      ****



…でも私は見ていました。

あれはちいさな男の子が持っていたものでした。

男の子は手のひらからふうせんが離れていったのに

一瞬気づいたようでしたが、上を向くことはありませんでした。

小さなそれは、

男の子の頭を軽々と越え、雑然と重なるビルの看板の上を抜け、

風のない、赤銅色の空の上へと

しずかにしずかにのぼってゆきました。

その向こうに京急の赤い電車が走ってゆくのが見えました。



私にはその午後に会う人がいましたが、

会う以外に用事らしい用事がなかったため、

他人事のようなこの街でひとり、何をするでもなく彷徨っていました。

だから、ちっぽけで見向きもされない青いふうせんは

私の目の中にだけ当たり前のように飛び込んできたのです。

ふうせんがのぼるのに合わせて私の視線も動きましたが、

立ち止まったままでは人の迷惑になりますので、

仕方なく再び歩き始めたのでした。



ふうせんにはこのざわざわした川崎は

どんどん小さく遠く、やがて見えなくなってしまうだろうに、

私は遂には流されてゆくしかないのでした。

同じ流されるなら私もふうせんも一緒かもしれない、

だけどあそこには誰もいないのでした。

…鳥も、風も、お日様さえも。

でもそれはここだってやっぱり一緒でした。


(ふうせんと私と、どっちがどれだけさびしいか)


そんなことを考えながら、

私は重いカバンをしょいなおして歩きました。

あと二時間後には約束の人と会えることでしょう。

そして8時間後にはさよならして遠く旅立たねばならないでしょう。



さよならを言うために会いにくる、

きゅっと寂しくなるために会いにくる。




      ***




口で膨らませたふうせんは、

どんなに頑張ってもふわふわ漂ってはくれない。

手のひらでようやく浮かせても、

天井板についたとたんにゆっくりゆっくり落ちてくる。


(お願いだから、ふわふわ浮いて)


私は必死で手のひらを動かす。

ふうせんはまた知らん顔して落ちてくる。



      ***



「この中にどれだけ入ると思う?」

新しいゴムを取り出して男の子が言いました。

またこの人は何をしでかすのか、とわくわくしながら

女の子は彼の後に続いてお風呂場に入りました。

ボロボロのラブホテルの、狭い風呂桶には

穴の開いたシャワーと曇った鏡がありまして、

男の子はその蛇口にゴムをつけると、きゅっとそれをひねったのです。



ゴムがみるみるふくらんでゆきました。

見慣れない形がずっしりと垂れ下がり、

それはやがて風呂桶の床に届き、

「えーっ」と口を開ける女の子の目の前で

ずるりと冬瓜のように大きくなり、

彼女の家の庭でとれる冬瓜よりもっともっと大きくなり、

やがて風呂桶いっぱいに広がって、もう駄目…

というところで、男の子は水を止めました。


ぶよぶよと、口を縛った薄いゴムいっぱいに詰まった水。

すっぱだかの男の子と女の子は

げらげら笑ってそれを転がしました。


ぶよん、ぶよん、

たぷん、たぷん。

ぶよん、たぷん、ゆらり、ぐらり、

…ばっちん。


遂にゴムは破れ、とめどなく流れる水の中で

男の子は呟きました。


「これ枕にして割ったことあるねんなあ」

「・・・」




     ****




窓をそっと開けると、

カンカンと終電がホームに流れてくるところでした。

一瞬のまどろみの後でしたが、

まだ「今日」は終わっていないのです。

遊びつかれた男の子と女の子の壁一枚向こうには

長く忙しい一日が、まだ役目を終えず流れていました。

電車から出てきた男の人や女の人は、

何だかとても人形じみて見えました。

何故ならこの街自体が、どうしても作り物めいていましたので。

…いいえ、それは違います。

この壁よりこっち側が、日常からかけ離れているだけなのです。



私はそっと窓を閉めました。

オレンジ色の部屋の中では、白いおふとんのなかで気持ちよさそうに

男の子がいっぴき、ぐうぐう眠っておりました。

ついさっきまでの情念はまるで「夢の中」でした。

私にはどうしても、

この壁の向こうとこちらでは世界が違うような気がしてなりませんでした。



実際、あちらの男の子と私の間にも

今きっと越えることのできない淵が沈んでいるに違いないのです。




       ***




天つ風

雲の通い路 吹き閉じよ

乙女の姿 しばし留めむ



初めてこの唄をきいた時、

「ああ、つくった人はきっとエロなんだな」

とくすくす笑いました。

乙女は絶対待ってなんかやらず、

ひらひらと雲の彼方に消えてしまうのが面白いんですから。

ぼんやり口を開けてる貴公子の目の前で

ゆらゆら立ち上る天女の姿を

私はのんびりと思い浮かべておりました。



しかし今は私が口を開けているのです

つかまえることのできないふうせんを眺めて、

雲の通い路なんてそこにはないのに、

あのこは一体どこにいくというのでしょうか。

そんなこといくら考えても、ふうせんは知らん顔。




あれが幸せかなにかだとは到底思えないのです。

パンドラの箱の中にゼウスが希望を入れておいたのは策略です。

それがないと今日一日も生きてゆけない…

それでいて今日一日が終わる時には残酷な欠片となって

眠れぬ夜の住人たちを苦しめるのですから。


まったく、あの男は酷い男です。




       ***




この間、流れる窓の外には大きな赤い月が浮かんでおりました。

それは見る間に黄色く、白くなり、

やがては高く小さくなりました。



またこの間、錆だらけの窓の向こうには

女の子の爪あとほどに小さな三日月がぽつんと浮かんでおりまして、

忙しなく薄雲のベールを脱いだり着たり、

まったく月という子はかわいい女の子なのです。



今日はあの子が見えません。

あの子を見る度、私は様々な夜の切れ切れを思い出します。

あの子は今日もどこかで

誰かを見つめたり見つめられたりしていることでしょう。

それは寂しい恋人たちか、それとも浮かれた恋人たちか

ひとりぼっちの旅人か、仕事帰りのOLか、

家出したばかりの少年か、人を殺した後の老人か、

おなかいっぱいのコヨーテか、眠りかけの飼い犬か、

誰の瞳に彼女が映っているのか、想像するだけで

私はちょっぴり嬉しくなるのです。




そしてあの日のふうせんが

いつかきっとあの子のところまで行けますように、

そうでなくとも、せめてあの子の光の下で

ゆっくりと萎んで落ちてゆけますようにと

そんなことを考えたりしながら

今日もくったりとお布団の中に潜り込むのです



…それではみなさま、おやすみなさい。

夢の通い路で、会いましょう。


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誰もいない夜
冷たい老人の肌は滑らかに

爪の先は硬く、静脈はその流れを感じさせない

完璧なその形が闇の中で浮かび上がる

人差し指と中指の間が細かく震えている



その隙間に

私は私の指を滑り込ませて見たいのだ

熱く、柔らかな、骨太の、不恰好な、傷だらけのこの指を



冷たい指が私の指を握り締めると

それはとてもかたく強く、

思わず滑り込ませたことを後悔するようなきつさで

私の現実を締め上げる

後に残った薄い表皮の周りの痣に溜息をついて

消えてしまった残酷な冷たさをうらやんで恋しがる

掴まれた瞬間はその痛みだけで

私はどこかに消えてしまうので

(そう感じられるのはこの一瞬でもあるのだけれど)




若い時の彼の指は

鋭く引き裂かれるような痛みを伴った音を奏で

軟弱なこの耳の中に飛び込んできた




年をとってからの彼の指は

完璧に織り上げられた曼荼羅の中心、

クリスタルの果て無き乱反射、

どこまでも高く伸びる摩天楼の霞、

見つめすぎて眩暈をおこす寸前の電灯の紐、


そういった具合に私を引き寄せ吸い寄せたぶらかせる音を奏でる

それでいて彼の存在など微塵も感じさせないのだから



彼は何処にいったのだろう

何故だろう、これほどまでに引き上げられながら

情動を感じることができない

その吐息を聞くことはできるのに

彼はどこか遠くにいってしまった

その指が奏でる天上の彼方へ

引き寄せられながらこの目ではみることのかなわぬ世界

透明な膜が重なっておおぼろげな、それでいてクリアで静謐な世界に



老人の冷たい指は

そんな具合に私を引き上げる


私はその見えない冷たさに

暗く底に沈む冷たさに


浮遊する



夜、

誰もいない夜に。

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